これからバス釣りをやってみよう!と思ったとき、
最初にぶつかる壁が、
・バス釣りを始めたいけど、何から揃えればいいのか分からない。
・道具がいろいろありすぎて、選び方が分からない。
など、釣り道具選びに関する悩みだと思います。
最初の道具選びはとても重要です。
使う道具が良くないと、何かと効率が悪くなりがちです。
釣果も上がりませんし、上達スピードも遅くなってしまいます。
投げ方や魚がかかってからのやり取りにも変なクセがついてしまうおそれもあります。
私はバス釣りを10年ほど本気でやってきました。
今でこそだいぶ腕も上がり、自分でいい道具を見極めることができるようになったと思っています。
しかし、はじめは道具の選び方がよく分からず、ずいぶん無駄使いや遠回りをしてしまいました。
この記事では、バス釣りをこれから始める人向けに、バス釣りの道具選びを一から順を追って完全解説していきます。
今回はロッド(釣り竿)編です。
この記事を読むことで、何を基準に、どこを見てロッドを選べばよいのか見極めるポイントが分かるようになります。
最初から道具選びの目を持っていると、のちのちの上達がかなり早くなります。
みなさんには最短距離でバス釣りを上達して、より多くのバス釣りの楽しさを感じてもらえるとうれしいです。
ぜひこの記事を最後まで読んでみてください。
初心者セットはダメ!
釣具店に行くと、ロッド、リール、ラインが1セットになった「初心者セット」が数千円で置いてたりします。
一見これひとつ買えばすぐにバス釣りを始められて、「最初だし、とりあえずまあこれでいっか。。。」と思いがちですが、
ゼッタイおすすめしません!
というのも、製品のクオリティが低すぎます。
釣りできないこともないけれど、使いにくかったり糸が絡まりやすかったりして、釣りに集中できません。
分かりやすい例でいうと、ディスカウントショップの野球セットやバトミントンセットなんかと同じです。
ちょっとした遊び程度には使えるけど、ちゃんとしようとすると使い物にならない感じです。
偉そうに言いながらも、筆者自身、最初は安い初心者セットを買ってしまっていました…。
結局、使い物にならず、道具一式買い直すこととなり、5,000円を無駄にしてしまいましたが…。
最初でも、釣り道具一式に最低20,000円はかけた方がいいです。
ロッドの選び方
ロッド選びは、次の➀〜➅の順に絞っていきます。
➀投げたいルアーを決める。
➁ベイトタックル or スピニングタックルを選ぶ。
➂硬さ
➃長さ
➄自重
➅継数
➀はじめにルアーを決める
バス釣りでは、使いたいルアーの種類や重さに合わせてロッド、リール、ラインなどの道具を選んでいきます。
まずは、投げたいルアーを決めるところからのスタートです。
ルアーには大きく分けて2種類あります。
ハードルアーとソフトルアーです。
ハードルアー
・プラスチックや木材で造られたルアー。
・「プラグ」ともいう。
・クランクベイト、バイブレーション、ミノーなど。
・重いものが多い。(軽いものもある。)
・広範囲を手早く探るときに使う。
ソフトルアー
・ゴムやぷにぷにした柔らかい樹脂で造られたルアー。
・「ワーム」ともいう。
・軽いものが多い。
・ピンスポットをじっくり丁寧に探るときに使う。
➁ベイトタックルorスピニングタックル
投げたいルアーに合ったタックルを選んでいきます。
タックルとは、ロッド、リール、ラインなどの釣り道具全般のことです。
タックルには、ベイトタックルとスピニングタックルの2種類があります。
ベイトタックル
ベイトタックルは、ハードルアー(クランクベイトやミノーなど)を投げる時によく使います。
- べイトタックルは、ベイトロッドとベイトリールの組み合わせからなる。
- ベイトロッドは、スピニングロッドでは投げられない重たいルアーを投げて操作することができる。
- ベイトリールは、スピニングリールには巻くことができない太いラインを巻くことができる。
- 太いライン(糸)を使うことで障害物周りも安心して探ることができ、攻略の幅が広がる。
スピニングタックル
初心者が使いやすいルアー(ワーム、軽い小型ハードルアー)には、スピニングタックルが向いています。
- スピニングタックルは、スピニングロッドとスピニングリールの組み合わせからなる。
- スピニングロッドはルアーを繊細に操作することができる柔らかいロッド。
- スピニングリールは、細いライン(糸)で軽いルアーを投げることができる。
- スピニングタックルは、ベイトタックルよりも遠投することができます。
- ここぞという一級ポイントで丁寧にネチネチと釣る時に使用する。
もちろん、ハードルアーにはベイトタックル、ワームにはスピニングタックルと完全に分かれているわけではありません。
自由に、ハードルアーをスピニングタックルで、ワームをベイトタックルで使っていいです。
➂硬さ
ルアーの重さに合った硬さを選びます。
ルアーの重さとロッドの硬さが合っていないと、投げにくかったり、ひどいときにはロッドの破損につながったりします。
要注意です!
メーカーのカタログ、HPにある適合ルアー表を参考に、適切なモデルを絞っていきます。
ロッドの硬さは、以下のように表記されます。
柔らかいものから順に、
➀UL(ウルトラライト)
➁L(ライト)
➂ML(ミディアムライト)
➃M(ミディアム)>
➄MH(ミディアムヘビー)
➅H(ヘビー)
➆XH(エクストラヘビー)
投げることができるルアー重さの目安は、以下の通りです。
➀UL:2g〜7g
➁L:3g〜10g
➂ML:4g〜12g
➃M:7g〜21g
➄MH:10g〜30g
➅H:14g〜42g
➆XH:〜150g
これはあくまでも目安です。メーカーや製品によって差があるので、HPやカタログで確認してください。
最初の1本におすすめな硬さは、
- スピニングロッド:L(ライト)
- ベイトロッド:M(ミディアム)
➃長さ
バスロッドには、5ft台(1.7m)〜7ft台(2.3m)のものが多いです。
1ft(フィート)≒30cmです。
自分のよく行くフィールドに合わせて、長さを選ぶといいです。
- 小規模フィールド(野池、水路):6ft3in(1.91m)〜 6ft6in(1.98m)
- 大規模フィールド(河川、湖、ダム):6ft10in(2.08m)〜 7ft台
6ft6in(6フィート6インチ)(=1.98m)がバス釣りの王道とされています。
小場所から広範囲まで、場所を選ばず使いやすいです。
➄自重
バスロッドは自重も大事です。
なるべく軽いロッドを選びましょう。
バス釣りは、釣れるまでじっと待つというよりは、ルアーを投げては巻き、投げては巻き…を繰り返し、常にルアーを動かし続けます。
1日中キャストやロッドアクションで腕を動かし続けていると、思った以上に疲れます。
身近な例でいうと、リュックを背負って1日街をぶらぶらしていると、結構肩が凝るのと同じです。
軽いロッドを使うことで疲労軽減できるので、ロッドの軽さはとても大事なのです。
ロッドの硬さや長さにもよりますが、140g以上あるものは重いロッドだと思っておいていいです。
できるだけ軽いロッドを選びましょう。
➅継数
バスロッドには、
- 継ぎ目のない1ピースロッド
- 真ん中から半分に分割できて収納しやすい2ピースロッド
があります。
性能差はありません。
自分の移動手段に合わせて、継数を選ぶといいです。
- 車で釣りに行く方は、1ピースロッド。
- バイク、自転車、電車で釣りに行く方は、2ピースロッド。
1ピースロッドの方がラインナップは豊富です。
ただ、ここ数年、2ピースロッドや5ピースロッドのラインナップもだいぶ充実するようになってきました。
というのも、1ピースロッドのような長物は輸送コストがかさみます。
1ピースロッド1本に5,000円ほど輸送コストがかかるともいわれています。
そこで、ロッドメーカー各社、輸送コストを低く抑えることができる2ピースロッドや5ピースロッドにかなり力を入れるようになりました。
初心者の方には、持ち運びしやすく保管もしやすい2ピースロッドをおすすめします。
ロッドの選び方 まとめ
ロッド選びは、次の➀〜➅の順に絞っていきます。
➀投げたいルアーを決める。
➁ベイトタックル or スピニングタックルを選ぶ。
➂硬さ
➃長さ
➄自重
➅継数
ロッドの選び方 応用編
最初はここまで考えなくても大丈夫なので「応用編」としました。
けっして難しい内容ではないので、ぜひ参考にしてもらえれば幸いです。
スキップしてもらっても構いません。
応用編:➆テーパー
テーパーとはロッドの調子(曲がり具合)のことです。
テーパーは、先調子のEX.F(エクストラファスト)テーパー 〜 R(レギュラー)テーパー(中間)〜 胴調子のS(スロー)テーパーに分けられます。
先調子(ファストテーパー)は、縦の釣り(フォールやシェイク)に向きます。
ピンセットで細かい操作をするようなイメージです。
胴調子(スローテーパー)は、横の釣り(巻物等)に向きます。
ムチのようにロッド全体が曲がるイメージです。
初心者の方が、最初からテーパーに気をつけてロッドを選ぶ必要はあまりないかなと思っています。
というのも、釣具メーカーは、それぞれのロッドの硬さやルアー、使用方法を考慮して、最適なテーパーをあらかじめ設定してくれているからです。
釣りに慣れてくれば、このルアーにはこのテーパーがいいなという自分の好みをだんだんと感じるようになってきます。
その時にテーパーのことは考えていけばいいです。
応用編:➇素材
ロッドの素材は、大きく分けて、カーボン(炭素繊維)とグラス(ガラス繊維)の2種類があります。
現代のロッド素材は、カーボンがメインです。
そして、カーボンの中にも分類があり、弾性率の違いで、高弾性カーボン、中弾性カーボン、低弾性カーボンと分けられます。
それぞれの特徴は↓のとおりです。
高弾性カーボン
・高感度
・自重が軽い
・反発力が強い(曲がってからの復元が早い)
これらの特徴から、ワームの釣りに向く。
低弾性カーボン
・曲げやすい
・自重が重い(高弾性カーボンと比較して)
・反発力が弱い(曲がってからの復元がゆっくり)
これらの特徴から、キャストのタイミングがつかみやすく、キャストしやすい。
ロッドがしっかり曲がっているのを感じながらキャストできる。
中弾性カーボン
・高弾性カーボンと中弾性カーボンの中間的な位置づけ
・汎用性が高い
グラス
・低弾性カーボンよりさらに低弾性な素材
・よく曲がる
・ダルい(シャキッとしていない。実際に振ってみたらすぐ分かります!振ってみるとボヨヨンとしています。)
・かなり重い
・ロッドが魚のバイトを弾きにくいので、魚がルアーに食いついたときに違和感を与えづらく、深く食い込ませることができる。(低弾性カーボンにもいえる)
最初の1本には、汎用性の高い中弾性カーボンがおすすめです。
とはいえ、エントリークラス、ミドルクラスのロッドは、中弾性カーボンのものがほとんどなので、最初から素材を気にしてロッドを選ばなくても大丈夫です。
最初の1本におすすめなロッド
スピニングロッド 6ft6in Lパワー
最初の1本にはスピニングロッドがおすすめです。
- 長さ:6ft6in程度
- 硬さ:L(ライト)
- 継数:2ピース
おすすめ理由
- スピニングタックルはベイトタックルより投げるのが簡単。
- ライントラブル(釣り糸がリールに絡まったり、結びコブができたりすること)が少ない。
- 初心者が使いやすくてよく釣れるルアー(ワームや小型プラグ)が投げやすい。
- 硬さL(ライト)は柔らかく、竿をしっかり曲げてルアーを飛ばす感覚を掴みやすい。
- 継数2ピースは、保管と持ち運びがしやすい。
最初はバーサタイル(万能)モデルから
バス釣り初心者の方は、何かの釣り方に特化したロッドより、何でも使えるバーサタイルロッドを選びましょう。
バス釣り上級者になると、釣り場の状況(天気や風、温度、生き物の様子など)に釣り方を合わせるために、ロッドの長さや硬さを使い分けるようになります。
しかし、初心者がいきなりそんなことをするのは難しいです。
最初は、バーサタイルロッドでいろんなルアーを試してみてください!
すると、なんかこのルアー好きだ!このルアー使ってたらよく釣れる!という自分だけの発見があると思います。
↑バス釣り上達においてとても重要な観察眼、考察力の芽生えです。
最初の1本には、スピニングロッド 6ft6in L 2ピース バーサタイル(万能)モデルを選びましょう。
おすすめ製品
有名メーカー(シマノ、ダイワ、アブガルシア、メジャークラフトなど)のエントリーモデル10,000円程度のものを選べば間違いないです。
コスパに優れ、性能、品質、軽さも上位機種と遜色ありません。
ゾディアス 264L-2(シマノ)
・長さ:6ft4in
・硬さ:L
・テーパー:F(ファスト)
・自重:92g 超軽いです!
・継数:2ピース
のスピニングロッド。
釣り場を問わず活躍します。
ゾディアスは、バス釣りの本場アメリカと日本で鍛え上げられたバーサタイルロッドのシリーズです。
エントリーモデルでありながら、最上位機種にも取入れられている「カーボンモノコックグリップ」という感度・軽さが大幅UPするテクノロジーが付けられています。
本場アメリカで鍛え上げられ強度面も心配ありません。
まさに死角なしエントリークラス最強のバスロッドです。
ゾディアス 268L-S/2(シマノ)
・長さ:6ft8in
・硬さ:L
・テーパー:FF(エクストラファスト)
・自重:95g
・継数:2ピース
のスピニングロッド。
ちょっと長めで、遠投性能と投げやすさを兼ね備えています。
ブレイゾン S64L-2(ダイワ)
・長さ:6ft4in
・硬さ:L
・テーパー:F(ファスト)
・自重:91g
・継数:2ピース
のスピニングロッド。
ダイワのブレイゾンも、ゾディアス(シマノ)と同様に、ブランクス、リールシート、グリップなど各パーツに最新技術が投入された優秀なエントリーモデルです。
ブレイゾン S69L-2(ダイワ)
・長さ:6ft9in
・硬さ:L
・テーパー:F(ファスト)
・自重:96g
・継数:2ピース
のスピニングロッド。
2本目、3本目におすすめなロッド
スピニングタックルに慣れてきたら、2本目、3本目はベイトタックルをおすすめします。
ベイトタックルは、
- パワーのあるロッドに、
- 太いラインを使って、
- 重いルアーを投げることができ、
攻略の幅が広がります。
特に大きいのが、水中の立ち木や水草、岩などの障害物周りで釣りができることです。
スピニングロッドでは、どうしてもパワー不足で魚に障害物の中へ潜り込まれてしまうことがよくあります。
ですが、パワーのあるベイトタックルを使えば、魚が障害物に入り込んでしまう前に、強引に引っ張り上げることができるようになります。
また、スピニングリールに巻くような細いラインは、障害物に擦れると切れてしまいますが、ベイトリールは太い糸を巻くことができるので、糸切れも防ぎます。
2本目:ベイトロッド 6ft10in Mパワー
操作性、キャスト精度、遠投性能を両立した現代バスフィッシングのスタンダードモデルです。
幅広いルアー、釣り方に対応します。
ゾディアス 1610M-2
・長さ:6ft10in
・硬さ:M
・テーパー:F(ファスト)
・自重:107g
・継数:2ピース
のベイトロッド。
ブレイゾン C610M-2
・長さ:6ft10in
・硬さ:M
・テーパー:RF(レギュラーファスト)
・自重:107g
・継数:2ピース
のベイトロッド。
3本目:ベイトロッド 7ft2in Hパワー
カバー(障害物)攻略、ビッグルアーに適した強いバーサタイルロッドです。
ゾディアス 172H-2
・長さ:7ft2in
・硬さ:H
・テーパー:F(ファスト)
・自重:130g
・継数:2ピース
のベイトロッド。
ブレイゾン C72H-2
・長さ:7ft2in
・硬さ:H
・テーパー:F(ファスト)
・自重:132g
・継数:2ピース
のベイトロッド。
これら3タイプのロッドが揃えれば、バス釣りのほとんどのルアーや釣り方ができるようになります!(極端に軽いもの、重いものはまだ難しいですが…。)
4本目以降…
釣りをしていくうちに、
- もっと長いロッドで遠くにルアーを飛ばしたいな
- もっと大きいルアーで、でっかい魚だけを選んで釣りたい!
- もっと軽いルアーで繊細な釣りをして、そこにいるバスを根こそぎ釣りたい!
- もっとワーム、ハードルアーそれぞれに特化したロッドが欲しい
など、気づきや不満が自然と沸いてきて、いろいろ考えるようになると思います。
その時、欲しくなったものを、次の1本として増やしていけばいいです。
バスロッドの種類は別記事へ
ロッドが決まったら
次は、リール、ラインを選ぼう!
ルアーもいろいろ探してみよう!
タックル一式が揃ったら、釣り場へGO!
最初は道具の使い方に慣れるところから。
バス釣り上達の近道は、
・道具に慣れる。
・とにかく釣り場に行く。
ことです!